発声練習 嚥下機能維持 鼻歌 鼻呼吸
言語トレーニングに励む利用者さんがいらっしゃいます。
発声がうまくできない方にも様々な理由があります。
脳からの信号がうまく伝わらずに言語の発声が困難な方。
発声すべき単語は分かっているけど発声に結び付けることが困難な方。
口がうまく動かず明瞭な単語の発声が困難な方。
何か力になれないかなと思い、資料を読みあさってみました。
その中で【鼻呼吸】【鼻歌】というキーワードが目につきました。
鼻歌は気分の良いときにでてくるものというイメージがありますが、実はなかなか深いものでした。
鼻歌を歌うことで、発声の感覚を養ったり、発声に必要な筋肉を刺激する効果があるそうです。
嚥下機能のトレーニングとしても効果があるようです。
そして、鼻呼吸の意識づけとしても効果があるようなんです。
私たち人間は本来【鼻呼吸】の生き物です。
鼻は息をするための器官で、口は食べるための器官となっているのが哺乳動物の仕組みですが、人間は進化の過程で言語を発するようになり、口でも呼吸ができるようになったと言われています。
普段無意識のうちに行っている呼吸ですが、空気を吸ったり吐いたりするのが、鼻からか口からか特に意識はしてきませんでした。テレビを見ている時、ボーっと歩いている時、眠っているときなどに口が開いている人は口呼吸だと言われています。
鼻呼吸の利点① 病気になりにくくなる
鼻呼吸をすると、鼻から入った細菌やウイルス、アレルゲン（アレルギーの原因物質）は、鼻毛や鼻の粘液で除去されます。さらに鼻の奥にあるリンパ組織が、アレルゲンなどが肺に入らないように守ってくれます。鼻を通るときに空気が温められ湿度も加えられて、喉や肺への刺激を少なくします。つまり鼻は優秀な空気清浄器と加温加湿器の役割を果たしています。
鼻呼吸の利点② いびき対策
眠っている時、口を開けて呼吸すると舌が喉に落ち込みやすくなります。すると空気の通り道である気道が狭くなるため、鼻、のどの粘膜が振動していびきになります。いびきや睡眠時無呼吸を治すには、鼻の調子を整え鼻呼吸に変えることも重要な要素になってきます。
鼻呼吸の利点③ 基礎代謝アップ
鼻呼吸は体にたくさんの酸素を取り込み、脂肪がよく燃焼されるとともに、血流が良くなって内臓脂肪が活性化され、より多くのエネルギーが消費されるので、基礎代謝があがり、痩せやすい体になります。
しかし、いきなり鼻呼吸に挑戦となると苦しく感じます。
特に今はマスクをして過ごすことが多く、口呼吸になっている方も多いのではないでしょうか。
そのためにも、鼻歌を歌って鼻呼吸を意識してみましょう。
歌が苦手な私でも、鼻歌なら歌ほど音程を気にせずに歌えるのも利点です。
健康のため、身体のため鼻呼吸にぜひ挑戦してみてください。
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